Googleがファーストプライスオークションに移行。 パブリッシャーにとっての影響とベストプラクティス。

(ファーストプライスオークションのベストプラクティスに関する4シリーズのパート2)

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2019年末までに、GoogleはGAMレベルで独自のファーストプライスオークションを開始します。すべてのアドテクノロジー関連事業者は、この変化の影響がどのように自社のビジネスに影響してくるか気になっているでしょう。そこで、Googleの変化の影響を探る4つの記事を公開します!

パート1の記事では、バイヤーへの影響、特に「(1)収益を確保するための対応方法」と、 「(2)Bid shadingの仕組み」に焦点を当ててお話をしました。

本記事、パート2ではパブリッシャーにフォーカスします。

  • Google Ad ManagerのCPMへの影響
  • パブリッシャーのユニファイドオークションとプログラマティックによる収益の流れ

Google Ad Manager(以下、GAM)でインプレッション単価(以下、CPM)に焦点を当てる

GAMのファーストプライスオークションへの移行は、実際には大きく2つのインパクトがあります。。1つ目は、Google AdXから生成されたCPMに影響が出ます。2つ目は、AdX、Header Bidding、及びExchange Biddingの収益のバランスが変わります。

まずGoogle AdXのCPMに注目します

通常ファーストプライスオークションはより高いCPM、そしてより高い収益をパブリッシャーにもたらすと考えられるでしょう…しかし、よく考えるとそれは思っているほど単純ではありません。

まず、広告主の予算は無限ではありません。。そのため、CPMが高騰すると、買い付けされるインプレッションの量は減少するでしょう。これは「市場全体」の見解であり、すべてのパブリッシャーの間では、販売戦略に基づいて勝者と敗者がいると言えます。したがって、適切な情報に基づいた販売戦略を立てることが重要になってきます。しかし、ファーストプライスが市場の流動性の低さと相まって、長期的には悪影響を及ぼす可能性があります。

今日、ヨーロッパでのAdomikのデータ分析によると、リアルタイムビッディング(RTB)の競争率は低下傾向にあります。 プログラマティックの50%から75%が競争を制限されています。例えば、 1回目の入札で1USDで入札に勝った場合、2回目の入札は前回の落札価格より低い0.95USDでもまだ勝てる可能性があります。こうして徐々に入札金額が低下していくのです。Bid Shadingはより低いCPMの発見を容易にします。これは入札価格の低下と長期的にwinningCPMの低下につながるでしょう…これは、すでにファーストプライスに移行した他のプラットフォームで過去18か月以内にAdomikが気づいたことです。

ファーストプライス対応の販売戦略を持つパブリッシャーは、最初の数ヶ月で収益が増加する可能性がありますが、長期的に見ると、収益減少の明らかなリスクがあるため、オークションで最低レベルの競争をするものを除き、パブリッシャーの収益は変わらないはずです。

 

ユニファイドオークションとパブリッシャーのプログラマティック収益の流れに焦点を当てる

Googleによるファーストプライスへの移行はパブリッシャースタックの全体的なダイナミクスが変わります。Exchange Bidding(以下、EB)をアクティブにしているいくつかのSSP、またヘッダービディング(以下、HB)をアクティブにしているSSPのAd Managerのスタックを「中心」にした例を見てみましょう。

Adomikでは、以下のサイドエフェクトが予想されると考えています:

  • EBのSSPからの収益は減少する可能性があります。

EB SSPはGoogle AdXと比べて不利になるでしょう。

  • AdXのCPMはファーストプラスにより上昇します。
  • EBにおけるSSPからの入札は、EBでGoogleがとるフィーのために機械的に引き下げられ、公平にAdXと競争しているとは言えません。 EBのwin rateはおそらく低下し、パブリッシャーの収益は減少するしょう。 Cookieの一致率が高く、GoogleからのフィルがないHBは、「イールド」の観点からはEBよりも優れているようです。
  • HBの付加価値は下がります。Googleがファーストプライスに移行してもパブリッシャーが勝利したHB経由のSSPから得るCPMは変わりません。同時に、ファーストプライスオークションでAdXが提供するCPMが機械的に増加します。したがって、ファーストプライスオークションに移行した後、HBとAdXのCPMの差は縮まります。結果として、AdXと比較してHBによって提供される相対値も減少します。

ファーストプライスオークションに移行した後、パブリッシャーはHB経由で収益性の低いSSPのメリットとコスト(運用、パートナー管理、Webサイトのlatencyなど)を再評価する必要があります。つまり将来的には付加価値が減ってしまうでしょう。

  • HBからの収益は悪影響を受ける可能性があります。はっきりさせておくと、HBの収益に関してGoogleのファーストプライスオークション移行による直接的な影響はありません。 HB SSPがGoogle AdXの上に入札した場合、オークションに勝つことができます。

しかし、これには間接的な影響があります。GoogleAdXのCPMが増加すると、Google AdXがキャンペーンの予算の合計に占める予算の割合が増加します。このような予算は無限ではありません…そして彼らのペーシングは一般的に上限があります。これは機械的にHB SSPへの予算を減らし、その結果HBへのお金の流れも減るはずです。

HBの収益は、Googleの移行によって副作用として影響を受けることになり、Googleはパブリッシャースタック内で「収益量」を増加させるのに有利な立場にあります。(同様に、パブリッシャーのスタック上の全体的なオークションロジックをよりよく理解しているのでGAM内のGoogleAds、Adwords plus DV360のシェアの増加も期待できるでしょう。)

HBからAdXへの収益のシフトは、パブリッシャーにとってHBスタックを再評価し、そこに最も適切なパートナーのみを維持する必要があります。

なぜパブリッシャーの価格設定が重要なのか

ファーストプライスオークションへの移行はパブリッシャーに選択の余地はないでしょう:パブリッシャーはセカンドプライスオークション時よりもフロアプライスに関してよりスマートでなければならなくなり、更に第三者の専門知識とアドバイスに頼ることになるでしょう。

 

…次回はシリーズの第3部、パブリッシャーのプライシングについて解説します。お見逃しなく!

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